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イタロ・カルヴィーノ「見えない都市」 ー 幻想を抱きながら寝られる

最近、イタロ・カルヴィーノの「見えない都市」を読みながら寝ています。タイトルからかっこいいことを書こうとしたようだけど、そういうわけで本当に、幻想を読みながら眠くなって、そのまましっかりと寝付けていると言いたいだけです。本を読みながら寝ようとすると目が冴えていくほうだったのに。カルヴィーノはとてもいい。

見えない都市 (河出文庫)

見えない都市 (河出文庫)

 

  「見えない都市」はマルコ・ポーロフビライ・ハンに、自分が旅してきた街の話をする、という構成になっています。文庫本2ページくらいでひとつの街の話が語られ、それが数十と続きます。語られる街は明らかに架空の、想像の産物で、その辺りをフビライ・ハンに突っ込まれたり、マルコ・ポーロもなんだか開き直ったりしちゃってておかしいのですが、当時の日本に関する記述だって誇張に溢れていたのだだし、簡単にどこかの国へは行けない、情報も入ってこない、だからこそ、むしろ人間は遠くのことを思ったりするのでしょう。想像で形作られる街は、確かに架空のものでいながら、今では存在しない、記憶に褪せていく風景のようで、ある種のノスタルジーみたい。